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個別購入 狂言面づくし十番 其の五:「瓜盗人」「蟹山伏」

カテゴリー その他

公演時期 2021/01/20

地域 関東

キャスト
狂言:山本東次郎(人間国宝)・山本泰太郎・山本則孝・山本凜太郎/笛:藤田貴寛

スタッフ
合同会社大蔵流狂言山本事務所


あらすじ

『瓜盗人』通りがかりの畑に見事な瓜が実っているのを見つけた男、出来心で盗んでしまい、自分が作ったと言って人にあげたところ、もっと欲しいとねだられ、再び盗みに行く羽目に。一方、収穫を楽しみにしていた畑の主は瓜を盗まれたことに気付き、泥棒よけに案山子を作るがまったく効果がない。その上、畑をめちゃくちゃにされて激怒、自ら案山子に扮して、盗人がやって来るのを待ち構える。前夜は案山子に驚いた男であったが、その正体を知れば怖くはない。まさか畑の主が化けているとは知らず、周囲に人影がないのを幸い、案山子相手に、村の祭礼に演じる出し物・鬼が罪人を責め立てる様子の稽古を始める。案山子の役に使われる面は「嘘吹(うそふき)」で、口笛を吹く、という意味がある。動植物の精の役に使われることが多く、中でも尖った口の先に細長い棒状に巻いた和紙を付けて蚊の精に扮した『蚊相撲』が有名であるが、この案山子のように小道具として用いることもある。
『蟹山伏』大峯、葛城で修行を終え、故郷の羽黒山に帰る途中の山伏と供の強力は、たいへんな難行苦行を重ねたお蔭で人間を超える能力を得たと意気揚々、あたかも不動明王にでもなったようにおごり高ぶっている。ところが、大きな沢に出たあたりで急に天気が怪しくなり、奇怪な生き物が現れると、怖くなって右往左往、おっかなびっくり声を掛けてみたところ、どうやら蟹の精のようであった。蟹の精は傲慢な二人を戒めるために現れたのだと言う。怒った強力は山伏が止めるのも聞かず、金剛杖で打ち据えようとするが、逆に耳をはさみで挟まれ、散々な目に。山伏は蟹の精を強力から引き離そうと懸命に祈り始めるが、術が効く気配は一向にない。大峯山、葛城山は修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が修行を始めた地で、以来、修験道にとって最も重要な信仰の拠点である。蟹の精に使われる面は「賢徳(けんとく)」で、人でもなく動物でもない不思議な造形である。馬、牛、犬などの動物や動植物の精の役に使われ、その際、黒頭(くろがしら・黒髪のぼさぼさした大きな鬘)、黒垂(くろたれ・ストレートの黒い長髪の鬘)を合わせて使う。

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