「嫌い」はきっと、自己防衛。
生きていて、「嫌い」と口走ってしまうことがある。だって、私には嫌いなものがたくさんあるから。嫌いなものを提示することで、自分から嫌いなものを遠ざけ、自分を守ってきたつもり。
でも、私が口に出す「嫌い」は、周囲を不安や不快な気持ちにすることもあるらしいと知った。
世の中は、ネガティブな言葉を心に秘めることで、幸せが訪れると信じている。私だって幸せになりたい。だから「嫌い」を封印してみた。するとどうだろう。嫌いだと思っていた人や物や出来事は、さほど嫌いでもないような気がしてくる。食わず嫌いとでも言うのだろうか。接してみると、それなりに対応出来る自分がいる。周囲からも愛され、人生が変わっていくのがわかった。私から、嫌いなものが消えていく……。
ふと、心を澄ます。すると何か、不気味なものが目の前まで近寄って来ていた。もっと前から嫌な気配はあったはずなのに、私は、鉄炮の構え方を忘れていた。
——それ以上近づかないで。そこを越えられたら、きっと私は、私を嫌う。
キャスト
森島縁/榊木並/淺川眞來/及川詩乃/高野アツシオ/佐瀬恭代/窪田道聡/石田雅利絵/小黒雄太/村尾俊明
スタッフ
作・演出:春陽漁介/音楽:Shinichiro Ozawa/舞台監督:北島康伸/舞台美術:愛知康子/照明:安永瞬/音響:游也(stray sound)/宣伝美術・制作補佐:横山真理乃/コンテンツ企画・制作補佐:堀萌々子/スチール撮影:滝沢たきお/配信・撮影:TWO-FACE/票券:遠藤唯(ViStar)/提携:赤坂RED/THEATER/企画・制作: 劇団5454/協力:株式会社L.LovesR.・石田企画・株式会社舞夢プロ・ロングランプランニング株式会社・UMG株式会社