宮坂友昭は結婚相手の野口千佳を家族に総会するため、亡き父の通いの蕎麦屋「はる」で食事会を催す。店の常連で近くの公園を借りて運動会を計画し家族に止められたエピソードなど父のちょっと変わった人柄の話で一花咲くなか、友昭は亡き父から手紙が来たことを女将に告げる。女将は驚きつつも宮坂の先生なら然もありなんという反応。父、幸太郎は変わり者であったし、「死ぬ」のが嫌な人だった。
かたわら、千佳は蕎麦屋の従業員、芝崎このみから元の交際相手、中田伸雄の消息についての情報を図らずも知ってしまう。事故で記憶をなくしたことで気持ちを残したまま別離した彼への気持ちをそのままにできないと、千佳はこのみと伸雄が住むアパートを訪れる約束を取り付ける。
生に執着した亡き父からの(いわば)「天国からの手紙」のエピソードを中心に、満足しているはずなのに何と無く、もう少し隙間がある気がする。蛇足なのは分かっていてもつい確認したい。なにかしらのタテマエを用意した追加の一杯(半ライス)を望む人たちのお話を描く群像劇。半ライスのタテマエ。